7.1chヘッドセットとは?リアルとバーチャルの違いを解説

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ヘッドセット7.1chの基本知識

7.1chサラウンドは、視聴者を中心に前後左右にそれぞれが異なる音声を発する8つのスピーカーを配置したオーディオシステムです。具体的には、スピーカー7基とサブウーファー1基で構成されており、「前方」「前方左右」「左右」「後方左右」に配置されています。

従来の5.1chシステムとの大きな違いは、左右のスピーカーが追加されるという点です。5.1chは「前方正面」「前方左右」「後方左右」にスピーカーを配置していますが、7.1chではさらに側面の左右にスピーカーが加わることで、より立体的で包括的なサウンド体験が実現されます。

ヘッドセットにおける7.1chサラウンドには、大きく分けて2つのタイプがあります。一つはリアルサラウンドで、複数のドライバーユニットを内蔵することで物理的に7.1chを実現するもの。もう一つはバーチャルサラウンドで、ソフトウェア処理により2つのドライバーで7.1chの効果を再現するものです。

リアルサラウンドとバーチャルサラウンドの違い

ヘッドセット7.1chを選ぶ際に理解しておきたいのが、リアルサラウンドとバーチャルサラウンドの特性の違いです。

リアルサラウンドは、左右のハウジングそれぞれに複数のドライバーユニットを内蔵し、フロント、センター、サイド、リアを担当させることで7.1chを実現します。このアプローチにより、音の質が大きく異なり、敵の位置がわかりやすくなるというメリットがあります。複数のドライバーを搭載することで、より正確な音像定位とサラウンド感を発揮できるのが特徴です。

一方、バーチャルサラウンドはソフトウェア処理を活用し、2つのドライバーで7.1chの効果を再現します。PCにUSB接続するだけで、音に包み込まれているような立体的なサウンドを体験できます。バーチャルサラウンド化により、ゲームのほかに音楽や映画なども通常のヘッドセットとは異なる立体感で楽しむことが可能です。

リアルサラウンドは音の質と正確性に優れ、バーチャルサラウンドは汎用性と利便性に優れているといえます。ゲーミングを重視するなら前者、様々なコンテンツを楽しみたいなら後者という選択肢も考えられます。

ゲーミングにおける7.1chサラウンドのメリット

ゲーミングヘッドセットとして7.1chサラウンドを選ぶことには、複数の実用的なメリットがあります。

最も重要なメリットは、ゲーム内の効果音を正確に聴き取れるという点です。足音、爆発音、銃声などの効果音が立体的に再生されることで、敵の位置や距離をより正確に把握できます。特にFPS(ファーストパーソンシューティング)ゲームでは、敵の足音がどの方向から聞こえるかが戦略的に重要になるため、7.1chサラウンドの優位性は顕著です。

また、ゲームへの没入感が大幅に向上します。銃声や爆発音などのダイナミックな音声を近くで感じることで、ゲーム世界への没入度が高まり、より臨場感のあるプレイ体験が実現されます。

さらに、複数のドライバーやソフトウェア処理により、サウンドの広がりと臨場感が向上するのも特徴です。オーディオドライバーによる振動効果によってバスブーストが実現され、低音再生が強化されることで、より迫力あるサウンドを体験できます。

7.1chヘッドセットの機能と操作性

7.1chヘッドセットには、ゲーミング体験を最適化するための様々な機能が搭載されています。

多くの製品にはUSBオーディオステーションが付属しており、以下のような機能が利用できます:

  • ノイズキャンセリング用マイク
  • 7.1ch/ステレオ切り替えボタン
  • ヘッドホンアンプボタン
  • マイクミュートボタン
  • 出力切り替えボタン

これらのコントロールにより、7.1chリアルサラウンドモードでの各チャンネルの音量調節や、特殊モードの選択が可能です。モードセレクターを使ってMAINからSUBまで選択し、コントロールダイヤルを回して調整できるため、ゲームのジャンルや個人の好みに応じた細かなカスタマイズが実現されます。

また、一部の製品にはヘッドトラッキング機能が搭載されており、内蔵センサーが頭の動きを検知して、音の定位を動的に調整します。これにより、より自然で正確な3D音響体験が可能になります。

さらに、COMPRESSIONスイッチを備えた製品では、爆発音のような大きな効果音を小さく、足音などの小さな音を大きくすることが可能です。これにより、ゲーム内の重要な音を聴き逃さず、戦略的なプレイが実現されます。

おすすめの7.1chゲーミングヘッドセット

ASUS ROG Theta 7.1

ASUS ROG Theta 7.1は、左右ハウジングそれぞれに4個のドライバーユニットを内蔵した本格的なリアルサラウンドヘッドセットです。フロント、センター、サイド、リアを担当するドライバーと、バーチャルなサブウーファーにより、7.1chサラウンドを実現しています。

開放型のような快適さを備えながら、7.1chモード時には正確な音像定位とサラウンド感を発揮するのが特徴です。ただし、7.1chモードはWindows PCとの接続時のみで、PS4では2chからのバーチャルサラウンド再生となるため、使用環境に応じた確認が必要です。

Razer Quantum ONE

Razer Quantum ONEは、「QuantumSPHERE 360」という独自技術で7.1ch対応のバーチャルサラウンドを実現しています。この製品の最大の特徴は、内蔵センサーによるヘッドトラッキング機能です。頭の動きに応じて音の定位が動的に調整されるため、より自然で没入感の高いゲーム体験が可能になります。

Windows 10および11に対応しており、Razer独自のソフトウェアにより、優れたポジショナルオーディオとリアルなゲームプレイを体験できます。

ADATA ゲーミングヘッドセット(バーチャル7.1ch対応)

ADATAのゲーミングヘッドセットは、バーチャル7.1chサラウンド機能を搭載しており、PCにUSB接続するだけで立体的なサウンドを体験できます。50mmサイズの高性能大口径ドライバーユニットを搭載し、迫力あるサラウンドサウンドを実現しています。

高音から低音まで、すべての音域で高い音質を実現するのが特徴です。また、左側のイヤーカップから口元に伸びるマイクは、位置を無段階で調節することが可能で、長時間のゲームプレイにも対応しています。さらに、イヤーカップにはLEDイルミネーション機能が搭載されており、ゲーミングの雰囲気を盛り上げます。

価格も比較的リーズナブルで、7.1chサラウンドの入門機として適切な選択肢となります。

Logicool G G431 ゲーミングヘッドセット

Logicool G G431は、3.5mmオーディオとUSB接続に対応し、SwitchからPCまで幅広いデバイスで使用できるヘッドセットです。7.1chサラウンド対応により、ゲーム内での足音などの効果音を正確に聴き取ることができます。

マイクを上げると自動でミュートになる機能が搭載されており、突然の物音があっても安心です。複数のプラットフォームでの使用を想定している方に適した選択肢です。

ALG 7.1chワイヤレスゲーミングヘッドセット

ALGの7.1chワイヤレスゲーミングヘッドセットは、2.4GHzの無線接続で40ms以下の超低遅延を実現しています。7.1chバーチャルサラウンドにより、銃声や爆発音などのダイナミックな音声を近くで感じることができ、ゲームへの没入感が高まります。

ワイヤレス接続による自由度と、低遅延による応答性の高さが特徴で、競技的なゲーミングにも対応できます。

DR-GA500 ゲーミングヘッドセット

DR-GA500は、USB接続の7.1chサラウンド対応ゲーミングヘッドセットです。COMPRESSIONスイッチ切り替え機能により、爆発音のような大きな効果音を小さく、足音などの小さな音を大きくすることが可能です。

この機能により、ゲーム内の重要な音を聴き逃さず、戦略的なプレイが実現されます。長時間ゲームプレイにも快適に対応できる設計となっています。

7.1chヘッドセット選びのポイント

7.1chヘッドセットを選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。

まず、リアルサラウンドかバーチャルサラウンドかを決めることが重要です。音の正確性と品質を重視するならリアルサラウンド、汎用性と利便性を重視するならバーチャルサラウンドが適しています。

次に、対応プラットフォームを確認することが必要です。Windows PCでのみ7.1ch対応で、PS4ではバーチャルサラウンドのみという製品も存在するため、自分が使用するデバイスに対応しているか確認が重要です。

また、接続方式も検討すべき要素です。USB接続、3.5mm接続、ワイヤレス接続など、様々な選択肢があります。ワイヤレス接続は自由度が高い反面、遅延が発生する可能性があるため、ゲームのジャンルに応じた選択が必要です。

ドライバーサイズと音質も重要な要素です。一般的に、ドライバーサイズが大きいほど、より豊かで迫力のあるサウンドが実現されます。50mm以上のドライバーを搭載した製品は、高い音質を期待できます。

さらに、マイク機能も確認しておきましょう。ノイズキャンセリング機能、自動ミュート機能、位置調整機能など、様々な機能が搭載されている製品があります。オンラインゲームやボイスチャットを頻繁に使用する場合は、マイク機能の充実度が重要です。

最後に、装着感と長時間使用への対応も考慮すべき点です。ゲーミングセッションは長時間に及ぶことが多いため、快適な装着感と通気性が重要です。

7.1chサラウンドの音響原理

7.1chサラウンドがなぜゲーミングに有効なのかを理解するには、音響原理を知ることが役立ちます。

人間の耳は、音が前から入ってくる場合と後ろから入ってくる場合で、異なる聴覚体験をします。前から入ってくる音は比較的ストレートに耳に入りやすいのに対し、後ろから入ってくる音は頭部による回折の影響を受けます。

具体的には、後ろから入ってくる音は、頭部の形状により迂回して耳に入るため、前と真後ろで同じ音を鳴らしたとしても、後ろの音の方が高周波の高い音が減衰され、音量が小さくなります。この物理的な特性を利用することで、7.1chサラウンドは、複数のスピーカーから異なる周波数特性の音を発することで、より自然で立体的な音響空間を再現できるのです。

7.1chシステムでは、前方、側面、後方に配置された複数のスピーカーから、それぞれ異なる音を発することで、リスナーを中心とした360度の音響空間を構築します。これにより、ゲーム内の敵の位置や距離を、より正確に把握することが可能になるのです。

7.1chヘッドセットの実用的な活用シーン

7.1chヘッドセットの活用は、ゲーミングに限定されません。様々なコンテンツで、その優位性を発揮できます。

FPS・TPSゲームでは、敵の足音や銃声の方向を正確に把握することが勝敗を左右するため、7.1chサラウンドの効果は最大限に発揮されます。

RPGやアクションゲームでは、ゲーム世界への没入感が大幅に向上し、より臨場感のあるプレイ体験が実現されます。

映画や動画コンテンツの視聴でも、7.1chサラウンド対応のバーチャルサラウンド機能により、通常のヘッドセットとは異なる立体感で楽しむことが可能です。

音楽鑑賞でも、バーチャルサラウンド化により、通常のステレオ再生とは異なる空間的な広がりを体験できます。

このように、7.1chヘッドセットは、ゲーミングを中心としながらも、様々なエンターテインメントコンテンツで活躍できる多機能なデバイスなのです。

7.1chヘッドセットの技術的な進化

ゲーム用サラウンドヘッドフォンの技術は、急速に進化しています。

従来のバーチャルサラウンド技術では、ソフトウェア処理により2つのドライバーで7.1chの効果を再現していました。しかし、最新の製品では、複数のドライバーユニットを内蔵することで、より正確で自然なリアルサラウンドを実現しています。

また、ヘッドトラッキング機能の導入により、ユーザーの頭の動きに応じて音の定位が動的に調整されるようになりました。これにより、より自然で没入感の高い3D音響体験が可能になっています。

さらに、オーディオドライバーの性能向上により、より高い周波数特性と音圧レベルが実現されています。50mm以上の大口径ドライバーを搭載した製品では、高音から低音まで、すべての音域で高い音質を実現できるようになっています。

これらの技術的な進化により、7.1chヘッドセットは、単なるゲーミングデバイスから、高品質なオーディオ体験を提供するマルチメディアデバイスへと進化しているのです。

7.1chヘッドセットの購入時の注意点

7.1chヘッドセットを購入する際には、いくつかの注意点があります。

まず、自分のゲーミング環境に対応しているかを確認することが重要です。Windows PCでのみ7.1ch対応で、他のプラットフォームではバーチャルサラウンドのみという製品も多いため、事前の確認が必要です。

次に、ドライバーの品質と周波数特性を確認しましょう。周波数特性が20Hz~20,000Hzの範囲をカバーしている製品は、高い音質を期待できます。

また、インピーダンスも重要な要素です。一般的に、インピーダンスが低いほど、より大きな音量を出力できます。32Ω程度のインピーダンスを持つ製品は、十分な音量を期待できます。

ケーブル長も実用性に影響します。2m以上のケーブル長があれば、デスク周りでの使用に十分な自由度が得られます。

さらに、重量と装着感も長時間使用を考慮すると重要です。300g程度の重量であれば、長時間の装着でも疲労が少ないと考えられます。

最後に、保証やサポート体制も確認しておくと、購入後のトラブル時に安心です。

まとめ

ヘッドセット7.1chは、ゲーミングを中心とした様々なエンターテインメントコンテンツで、立体的で臨場感のあるオーディオ体験を提供するデバイスです。リアルサラウンドとバーチャルサラウンドの2つのアプローチがあり、それぞれに異なるメリットがあります。自分のゲーミング環境や用途に応じて、最適な製品を選択することで、より充実したゲーミング体験が実現されます。

7.1chヘッドセットとは?リアルとバーチャルの違いを解説をまとめました

7.1chサラウンド技術は、複数のドライバーやソフトウェア処理により、前後左右360度の立体的な音響空間を構築します。敵の足音や爆発音の方向を正確に把握できるため、特にFPSゲームでの戦略的なプレイに有効です。ASUS ROG Theta 7.1やRazer Quantum ONEなどのリアルサラウンド製品から、ADATAやLogicool Gなどのバーチャルサラウンド製品まで、様々な選択肢があります。自分のプラットフォーム、予算、用途に応じて、最適な7.1chヘッドセットを選択することで、ゲーミングの没入感と戦略性が大幅に向上します。